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英国EU離脱後のEU知的財産権の維持のポイント

英国EU離脱後のEU知的財産権の維持のポイント

英国のEU(欧州連合)離脱が近づくにつれ、知的財産所有者は、その知的財産権が適切に管理し、保護するよう、積極的な措置を講じる必要があります。特許の所有者及び出願人は、英国のEU離脱の影響をほとんど受けありませんが、商標及び登録意匠の所有者及び出願人は、以下のポイントに注意し、積極的に自らの利益を守る必要があります。

特許に関する限り、根本的な変更はないと言えます。欧州特許庁はEUの機関ではないため、欧州特許条約はEUの法律とは無関係であり、出願及び登録の実務は従来通り継続可能です。

以下は、商標及び登録意匠に関する英国EU離脱後のポイントです。

登録済のEU商標・意匠:
  • 新たな英国での知的財産権は、元の出願日及び優先権が維持されたまま自動的に創設され、かつ、英国の法律に基づいて出願・登録されたものとして扱われます。

出願審査中のEU商標・意匠:
  • 出願人は、英国EU離脱後9ヶ月以内い英国に再出願することで、審査中のEUへの出願と同じ出願日及び優先権を維持することができます。

出願・登録審査中の英国商標・意匠:
  • 英国国内の出願は、EUの機関ではなくイギリス知的財産庁に提出されます。従って、既存の出願・登録審査中の英国商標・意匠は引き続き有効となります。
  • 英国はパリ条約を含む多くの国際協定に継続して加盟しています。英国の知的財産権の出願人は、EU(又はその他の国・地域)で優先権を主張することができます。逆の場合も可能です。

国際商標登録(IRs):
  • 英国EU離脱前に登録された、EUを指定する国際商標登録は、英国における新たな国際商標登録(同じ出願日、優先権)と見なされ、英国の指定が付されません。
  • 英国EU離脱後に出願する国際商標登録は、指定範囲がEU及び英国の両方に拡大する必要があります。

啓源の見解:
  • 英国EU離脱後、EU及び英国の両方に出願する方法は、EU及び英国の両方での知的財産権が確保できます。
  • EUを指定する国際商標登録を提出する際、別途英国を指定する方が必要です。

EUでの登録の更新:
  • 英国EU離脱前の更新申請は、英国での登録の更新が含まれています。
  • 英国EU離脱後の更新申請は、英国での登録の更新が含まれていません。英国での別途更新が必要となります。

証明の使用:
  • EU登録の証明書類は英国に無効となります。逆の場合も同様です。

係争中の訴訟
  • 英国EU離脱の発効日前に係争中の訴訟を完了させるほうがいいと考えられています。そのため、係属中のEUIPO異議申立のクーリング・オフ期間を終了させ、進行中の手続を加速させる必要があります。
  • EUで進行中の異議申立及び無効の訴訟は、英国での知的財産権のみに関わる場合、英国EU離脱後に破棄される可能性があります。

ライセンスと秘密保持権利
  • 登録されたEU商標・意匠に対して記録されたライセンス及び秘密保持権利は、記録作成時の複製にも適用されます。

契約と協定
  • 英国EU離脱後もコンプライアンスを維持できるよう、英国EU離脱前に締結された全ての契約を再検討する必要があります。英国での登録は以前の協定に違反した場合、オプトアウトするか、又は英国での権利の複製をやめる場合もあります。
  • 管轄権、準拠法、地域に関する全ての条項を再検討し、英国とEUの両方をカバーするように改正する必要がります。
  • 販売契約は、予想される変更に照らして再検討する必要があります。

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